夜に書く

@chikachi1053 雑記とお返事

創作と救い

 ホラー映画自体を見始めたのは最近だけど、趣味…よりはささやかな楽しみのひとつに、ホラー映画やカルト映画のネタバレレビューを見るってのがあります。レビューならグロが視覚で襲ってこないので安心できる。その映画がより万人受けしないフェチを極めてたり、陰惨だったりするほど面白く読める。他人の頭の中って本当に自分と全然違うんだなって、当たり前なんだけど再認識させられるよね。

 創作のいいところって倫理的にやってはいけないとされていることを可能にする点であり、だからこそそれが陰惨かつ変態的であるほど他人を救うんだな〜とつくづく思う。たとえばスカ…ロとかわたしには理解できないけど、そういう趣向を発散できずに苦しんでいるひとだっているわけだし。めちゃくちゃ偏ってたり危険思想な誰得作品でも、自分と同じ趣向や考え方を持つ他人の存在を感じることで、マイノリティであることに傷ついてきた心が癒される。そんな効用があるんじゃないかな。わたしが好きな吉本ばななはホラー映画フリークなんですが、ホラーは癒しだと言っていたようで、似たような意味なんだろうなあ。

 

 なんでこんなこと書いてるのかって、『宮本から君へ』を観たからなんだけど…。変態的な趣向だけでなく、普段あけすけにできないような汚い感情なんかも同じことだよねえ。他人に打ち明けられない醜さなんて本当は誰しも持っている。その醜さとか、心にできた小さなシミに焦点をあててぎゅっと抽出できるのが創作物だから、理解できないとか自分は絶対にそんなこと考えないっていう決めつけな視点で作品の評価下げたりしたくないよな〜。これはまあ、『寝ても覚めても』の恨みも含んでますが…。

 

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